インターネットを始めとするIT(Information Technology = 情報技術)は、社会の仕組みや在り方、人々の考え方にまで変化をもたらしつつあります。近年の急速な IT化という流れは、新しい文明を築きつつあると言ってもよいような勢いです。私 たちもこの流れに乗り遅れる事なくその恩恵を受けるべきでしょう。
ところがその実体に目を向けますと、無責任な自由やありもしない権利を主張する 困った人達で溢れ、ひどいことに、詐欺師や犯罪者にまで活用されているというのに、 一方では、まっとうな意見の持ち主や真面目な中小企業が、目の前にインフラがあるのに充分に活用できていないという場面などが見受けられます。このような「お寒い状況」を私たちは「IT砂漠」と名付けました。このIT砂漠に植物を植え水を撒き「緑豊かな潤いのあるIT社会」に変えていくような活動をしたいと考え、「特定非営利活動法人 鹿児島インファーメーション」(愛称;SiKIc=サイキック=〜情報砂漠緑化 懇話会〜、英名;Infarmation Conference)を立ち上げる事にしました。Infarmation とは情報を意味するInformationと、農場・飼育場を意味するFarmとを合成した造語です。
鹿児島県は日本の中心から遠く離れていて、従来は色々な面で不利でしたが、こと ITに関してはそのような事はありません。インフラも含めた「緑豊かなIT社会」が 実現すれば、世界に通用する鹿児島県になるのです。
私たちは、IT(Information Technology = 情報技術)に関連する調査・研究・教育・啓発などの活動を通して、鹿児島県に暮す人たちの生活向上等に貢献する事を目指し ます。
平成16(2004)年1月24日、鹿児島大学稲盛会館で「ITシンポジュウム」 (主催;NPO法人渋谷・鹿児島文化等交流促進協議会 後援;鹿児島市、鹿児島大学)が開催されました。その時、同NPO法人からの依頼で私たち鹿児島大学の教職員が運営委員会を組織して開催に協力したのがきっかけとなり、IT関連のささやかな産学交流が開始されました。その後の交流と情報交換は既に2年を越え、その間、実際に共同研究や委託研究等の話も数多くありました。でも、その多くは産学の温度差や認識の錯誤が原因で実りませんでした。
ご存知のとおり昨年4月から鹿児島大学は独立行政法人に移行されました。前後して学内の知財や技術・専門知識を広く社会に役立てる目的の組織も作られま した。しかし、県外へのパイプが細い現状ではそれぞれの組織の設立目的が必ずしも充分に機能しているとは言えない状態です。産学の温度差や認識の錯誤を全 学的に且つ一朝一夕に変革しようとしても不可能です。
私たちは、タイムリーな情報交換とフットワークの良い行動手段を模索しまし た。その結果として発案されたのがNPO法人でした。
今年の2月17日に第1回目を開いてから月に2回のペースで会合を重ねてき ました。理念はもとより設立の目的、行う事業の種類、趣旨書内容、定款、等々多くの問題について真剣な議論を重ねてきました。その結果、ようやく県民の皆様方に本趣旨書を開示できるようになりました。
私たちは、鹿児島県におけるIT環境の充実・育成には、関連する大学内諸機関や民間団体がそれぞれに掲げている目的をトータル的にこなす組織の構築が不可欠であると考えました。その組織をもって産学の連携を深め、相互に発展し、その成果を広く社会に還元しなければならないと考えています。そこには、当然の事ながら官の理解と協力が不可欠です。
私たちは、故郷をこよなく愛する者の集団として、広く社会に貢献できるNPO法人を目指します。
以上
2006(平成18)年1月12日 | ||
特定非営利活動法人 鹿児島インファーメーション | ||
設立代表者 |
住 所 鹿児島市下荒田1-14-15 桑原ビル301号 | |
理事長 森 邦彦 |